scrap

短歌と感想ほかまとめ

2022-01-01から1年間の記事一覧

log:202212 短歌

1204 12月コミュニティ題詠:紅または白 コンビニで売られ始めた白湯のこと、もしくはたまに撫でてく小指 紅白のどっちがいいと聞いたのに放っておかれたままの饅頭 好物はあとに残す派 紅生姜よけてるきみは嘘をついてる 白玉粉練っていながら耳朶のやわさ…

log:202212 アイドル短歌

20221210 アイドル短歌25のお題「神様」 神様になれなくってさせいぜいが痛みに鈍くなったくらいだ きみにだけいつも都合のいいものでありたかったと神様は言う 神様に手を出したなら地獄への切符が届く 連れて行ってよ 20221220 Snow Man 深澤辰哉 12/19 CD…

2022年に行った美術館・ライブほかまとめ

2022年に行った美術展は31、舞台・ライブは23、映画は6でした。 ・上期:美術展15/ライブ4(+配信等4)/舞台5/映画3 ・下期:美術展16/ライブ3(+配信等1)/舞台6/映画3 以下、感想ツイをベースに時系列でまとめています。 ※各月、「・・・・・」区…

log:202211 短歌

1104 11月コミュニティ題詠:カラパレ詠 やさしいのやめたくなった。セーラーの襟を返して駅へと走る。 テラコッタ、あの子はうつむくことがない。膝上少しで揺れるスカート。 澄ましてるつもりもなくて、ただ髪があんまりきれいなこれは代償。 どこにでもい…

log:202211 アイドル短歌

20221102 とっときの素材で出来てるきみのこと内緒でつつく こわしたくない たからものっぽいね、きらきらして見える ぽいんじゃなくて、ずっとほんとで 似合う色きっと違っているぼくら 好きな服着てどこへ行こうね 20221103 傷みかけあたりがいちばんうま…

log:202210 短歌

1002 いちばんはお互いじゃないところだけぴったり同じで愛しやすいな 別々の個体でぼくらその割にブレスの位置は完璧だった いつまでもぬるいまんまだ 真っ白な指のいかにも慣れたばいばい 1009 終われたらよかったのにね 白熱灯、向かって右側だけの点滅 …

log:202210 アイドル短歌

20221001 Snow Man 岩本照・宮舘涼太 入所日 おおげさな花火や太鼓より耳にうれしく残る音のあること くす玉にありったけ詰めた花びらと星のかけらが今降りそそぐ 20221004 天使の日 ほぼ天使、宙に浮いても両の手を何度も繋ぎ直して暮らす 神さまの似姿とい…

log:202209 短歌

0903 ワンドロ「一」または自由詠 降りますとただそれだけが言えなくて閉まってしまうドアの正面 あ、泣く、と思ったあとに喉と目の奥で火花が爆ぜる一瞬 一番線ホームにうずくまっている 逃げ出せるならそうしたかった 0909 9月コミュニティ題詠「文房具」 …

log:202209 アイドル短歌

20220903 Snow Man「JUICY」 重たげに瞬くネオン現世でもっとも明るい夜へようこそ 円卓についたぼくらが平らげてゆくのはこの世にあるものすべて 噎せかえる匂いは甘い 熟れすぎた実は音もなくだめになってく 物騒なこともしたいね(なんて、うそ)かろやか…

log:202208 短歌

0801 あの人にもらった傷をなぞってく消えちゃう前にもいちど深く 心臓につながることを話しつつ薬指へとすべらすナイフ 今まででいちばんきれいに巻きつけた絆創膏にきみはふれない ・ 憎んでるわけじゃないけどちょっとだけ不幸せならいいと思った。ちょっ…

log:202208 アイドル短歌

20220803 Snow Man「なんだこれ!?」 人間のにおいがしてる 供された料理へ伸ばす箸の絢爛 絡ませた小指はどこに消えたのか生憎これはおれの血じゃない 重たげに瞬くネオン現世でもっとも明るい夜へようこそ 20220804 Snow Man「JUICY」MV 円卓についたぼく…

「アイドル短歌25のお題」の振り返り

#アイドル短歌25のお題 をひと通り作り終わったので、ゆるゆると解説というかメモ書き。 お借りしたお題について詳しくはこちら↓ 今回は「あるアイドルの話」という大きなテーマのもと、5首1セットとして不定期に更新していき、最終的に25首完成させる、とい…

log:202207 短歌

0707 息を吸うキスはしたことないと言う誰かを惑わす手段はわかる ・ くるまった真綿は君のかぶってたベールと同じかいっそう白い 0708 誠実とまさか自分じゃ言えないがせいぜい爪は短く保つ 0709 唇にふれてもきみの体温はぼくより低く保たれている 0710 嘘…

log:202207 アイドル短歌

20220702 Snow Man「僕に大切にされてね。」 唇のかたちも熱もわかるのにきみの声だけ聞こえなかった 控えめに搦めとられた指先が夜ごとに僕をおろかしくする 瞳なら塞いであげる 大切にするやりかたを他に知らない 20220705 Snow Man 佐久間大介 お誕生日お…

「みんなで相互題詠」の振り返り

6月、Twitter上での企画「みんなで相互題詠」に参加しました。 参加者がそれぞれ出したお題をランダムに振り分け、自分以外の参加者によるお題をひとりひとつ受け取って、それを元に短歌を作る、というものです。 相互題詠に興味はあれど、お題を渡す相手の…

log:202206 短歌

‪0601‬ 相互題詠:沈む 沈まずにいてよ太陽あの人の影とこっそり手をつないでる 沈みたい? 尋ねるずるさを愛してた答えはとうに知ってるくせに 沈むなら一緒がいいねどう見てもふたりのせいとわかりやすくて 沈めても華奢な体は なくていい来世は風呂場の黄…

log:202206 アイドル短歌

20220607 アイドル短歌題詠:「許す」または「青」 最善で最良である別れなどなかった あなたを嫌うわたしを許す いやんなるくらいまっすぐ憎んでて、一生ぼくを許さずいてよ 20220608 Snow Man 深澤辰哉 新アー写 傷つける言いかたばかり上手くなるきみの涙…

雑記:映画 おそ松さん

おそ松さんという世界の中の これは実写映画の世界線、ていう、ある種パロディなので 結果すっと観られたかな〜とか(こういう世界、こういうパターン、みたいな)元の作品が幅広くいろんな世界観を受け止めてくれるからできることだな〜と思っている 映画お…

log:202205 短歌

0504 コミュニティ5月題詠:嘘 痛いとこなんかないって微笑んであなたはやさしい嘘ばかりつく 正しさで出来てるきみに抱かれたいこれも嘘っていうことにして ほんとうはいたかったって聞いてみる そうかもねって嘘つきは言う 0505 好きなひと呼ぶと案外生き…

log:202205 アイドル短歌

20220505 Snow Man 深澤辰哉 お誕生日おめでとうございます! こんなに、とたとえあなたが笑っても百で足らない言祝ぎがある ここは此岸 醒めない夢のただなかできみは静かに手招きをする 青白い星がいちばん熱いのは本当、あの日に見てた照明 街頭の広告に…

短歌/アイドル短歌をつくる

短歌/アイドル短歌を作るにあたり、何となくの感覚でやっていることが多すぎるので、どうやって作っているのか? ということを可視化してみようかと4月頃に思い立ってログを残していました。 そのログを見返して、順番を整えたり、補足をしてみたりしたまと…

2022年 個人発行物ログ

2022年に発行したネットプリントなどのまとめ。記録としてPDF版を公開します。 発表時期の新しいものが上部にきています。 ・・・・・ 20221010 ネットプリント「ふたりぼっちの王国」 2022年9〜10月に作っていた「ふたり」についての短歌をまとめ、新しく作…

雑記:日食なつこ 蒐集行脚(LINE CUBE SHIBUYA)

ずっと いやだ、この光景を、この音を、できる限り忘れたくない、薄れてほしくない、って思い続けてた ひとつひとつがよすぎて好きすぎて ミメーシスはこれまでより特に曲のうしろにある物語の気配が濃い と思っていたけど それを本当に強く感じたというか …

log:202204 短歌

0402 ADAM at ライブ 日の光 地上に地獄があったって浮き立つ今も嘘じゃなくって この春を残さず食べるカクテルに沈む桜の味を覚える 駅までをライブアレンジなぞりつつ好きのかたちを無数に増やす 0412 いつまでも泣いていようね傷んでるいちごを大きな鍋で…

log:202204 アイドル短歌

20220406 滝沢歌舞伎ZERO 2022 コミュニティ4月題詠:新、咲 まっさらな服を体になじませてようやく春を好きになってく 全身を震わす声を聞き違うことはないって強く誓うよ いつからか咲いてた花にあいさつを 今年もあなたに会えてうれしい 20220410 映画 お…

雑記:滝沢歌舞伎ZERO 2022(新橋演舞場)

歌舞伎は今まで円盤と映画、配信でしか見たことがなくて、はじめて生で見たんだけど、生で見ることが前提なんだなと改めて思ったというか、肌感覚としてすごく感じた映像では納得しきれないというか、無意識に理由とか背景を求めてしまってすっと入ってこな…

log:202203 短歌

0301 短歌桜(3首目のみ新) さみしいとおなかがへったを間違えてぬるいごはんを食べながら泣く くたびれた腕で支えた花束へLEDの真白いひかり 欄干を飛び越えるにはあまりにも日向に置いた右手がぬくい 0313 泣きたくて泣いてるわけじゃないときのわたしは…

log:202203 アイドル短歌

20220321 題:信仰 洗礼を受けなくたって人間を神と信じることはたやすい 発売日まではライブに行くまでは勝手に寿命を引き延ばしてる 偶像はいけないものと教わった子どもはいずれ偶像(アイドル)を知る かみさまは電車にも乗る今ここでおんなじように生き…

log:202202 短歌

0203 あるはずのないセンターに駆け込んで足りない夜をやり過ごしたい 遅れてた手紙が届くおもてうら撫でてみてから大事にひらく 無造作に渡してくれた小包があんまりあったかくって困った 0204 街灯は正しくともる 手のなかの、自分のものにはできないこと…

log:202202 アイドル短歌

20220216 SnowMan 目黒蓮 お誕生日おめでとうございます! 目立たない色やかたちの星たちも光年先に生きていること ぶれんな、と繰り返し言う 吐く息が遠く流れていくのを見てる 歴然とした差があっても走ってくゴールポストは輝いている 20220227 Snow Man …