※以下、架空のアイドルについての担降りブログです。アイドルも架空、話に出てくるあれこれもすべて架空です。
※アイドルの設定は遊佐さんから!ありがとうございました♡(設定については文章の最後に掲載)
まさか自分が担降りブログを書くことになるとは思っていなかった。思い返してみると、担降りするのもはじめてだ。新しく気になるアイドルやキャラクターができたとしても、元々好きだった人は好きのまま、っていうのがこれまでのわたしだったから。
そう、だから、わたしはずっと、晴人担でいるんだろうって思ってた。他に誰かを好きになっても、晴人担です、って言い続けるんだろうって。思ってたんだけどなあ。
佐々木晴人くん、ハルくん、が、ずーっとわたしの自担だった。ずっと、ほんとにずっと。
わたしは元々アイドルを好きになったことがなくて、学生時代は友人やクラスメイトがいろんなアイドルにきゃあきゃあ言ってるのをどちらかといえば冷めた目で見ていた。かっこよくない?って言われても、あんまりよくわかんなくて、曖昧に話を合わせてた。
それなのにあるとき急にアイドルを、ハルくんを好きになってしまった。しまった、って、後悔してるみたいであんまりよくない書き方なのかもしれないけど、本当に、自分でも不思議なくらい急にすとんとハルくんを好きになって、しまって。
ハルくんのこと、はじめは全然知らなかった。そもそもハルくんたちのグループ(for:tune)だって、何となく音楽番組で見たことあるかもくらいの認識だったのだ。
それなのに何で好きになったのかって、きっかけは、今放送されているグループの冠番組「for YOU!!!!!」の前身、「for To?」という深夜番組だった。
当時のわたしは新卒で、慣れない仕事に追われていて、残業も当たり前、家に辿り着くのは毎日日付が変わる頃だった。
疲れきってたし、早く寝た方がいいのは分かってて、でもなんだかもう、お風呂に入るのも眠るのも面倒になって、テレビ番組のザッピングがやめらんなくて。ぱちぱちチャンネルを変えてる途中で、ぱっと映ったのが「for To?」だった。
その当時の「for To?」は、深夜番組だからこそ出来るような企画を結構やっていて、わたしが観たのもそういうものだった。即興劇っていうのかな、シチュエーションだけを与えられて、あとはメンバーでどうにか成立させる、みたいな。演じ終わった後は、自分たちでその映像を見返して、ああでもないこうでもないって話し合う。
今思えば、メンバー皆演技にも慣れてなかったし、荒削りで、上手くできてるなっていう回もあれば、いまいちかもってときもあった。ストーリーも破綻してることが多かったし、その無茶苦茶さで笑わせるみたいなときもあった。
でも、「for To?」は面白かった。少なくとも、残業でくたくたのわたしが、最後まで見入ってしまうくらいには。
今でこそハルくんはグループの中で演技班って言われてるけど、そのときはまだ、ほとんどお芝居の仕事もしてなかったと思う。
それなのに、あのときのハルくんのお芝居が、それから、お芝居を終えて、アイドルのハルくんに戻る、その一瞬の表情が、ずっと刺さって抜けない。
そのときのお芝居は、「キズナ」ってタイトルだった。
「for To?」は放送終了したけど、円盤化されてて、「キズナ」もその中に収録されている。円盤自体は今も中古では買えるはず。わたしは持ってるので観たい方は言ってください。ていうか観て。
「キズナ」は、ハルくんと、メンバーの松くん(松本裕太くん)がメインのお話で、裏社会で生きるふたり(この辺りの設定がいかにも深夜番組っぽい)の、ダークなんだけど軽妙なやり取りが、すごくよくって。結局ふたりは相反することになって、お互いに拳銃を向け合う…って、そういう、ありきたりといえばありきたりの流れだったかもしれないけど、わたしはすごく好きだった。
最後のシーンで、松くんに拳銃を突きつけられながら、ハルくんはけらけら笑って、笑って、最後にすうっと表情をなくして、残念だよって言う。その、残念だよ、って言い方が、すごくよくって。突き放すみたいな、でも憐れんでもいるみたいな、どうともとれる、絶妙なニュアンスで。
銃声はひとつ、カメラアングルはくるりと回って空を映すだけで、結局ふたりがどうなったのかはわからない。永遠みたいな沈黙の後、カットがかかって、カメラがふっとハルくんと松くんを映し出す。
その、ときの、ハルくんの顔が、忘れられなくて。まっさらの、すとんと感情を落とした表情から、ぱっと切り替わって、目に、力が入って。
それで、めちゃくちゃ楽しかったって、自分でもびっくりしたみたいに、でも、噛みしめるみたいに言って、くしゃくしゃに笑ったんだ。
言葉にしてみればたったそれだけのことだった。なのに、それまで正直アイドルなんて、って思ってたのに、そんなこと言ってられなくなった。アイドルが、アイドルの佐々木晴人くんが、気になって仕方がなくて、わたしは猛烈な勢いで彼のことを調べ始めた。そもそも名前も知らないような状態だったから、グループの公式サイトからWikipediaから、ファンのブログだって、何だって見た。
タイミングがよかったなって思うのは、当時ハルくんたちfor:tuneはデビューして日が浅くって、売り出し中だったから、TVやら雑誌やら、とにかくよく目にする機会があったことだ。それまで自分が気にかけてなかったから気づかなかっただけで、こんなに露出があったんだって思ったっけ。
ハルくんは当時二十歳だったかな。プロフィールを調べて、あ、年下だ、って思ったのを強く覚えてる。年下なんだけど、でも、雑誌での受け答えとか、バラエティ番組でのちょっとした言葉遣いとか、しっかりしてて、すごいなっていうのも思った。わたしと大体同世代なのに、いろんなお仕事して、いろんな人と話して。
ハルくんのことを調べていくうちに、ハルくんは元々陽キャでもないし、どちらかといえば人見知りなんだってことも知った。そもそも芸能界に入ったのだって、そういう自分を変えたいからなんだって、これは雑誌とかでも繰り返し言ってることで。
それもあって、より一層すごいなって感じたんだ。わたしも、人付き合いってそんなに得意じゃなくて、そういう意識があるから余計に。
そう、ハルくんの、実のところは結構ネガティブだったり、人見知りで、はじめての人とはあんまり上手く喋れなかったり、でも面白いことは好きで、案外何でもやってみちゃうような、そういうチグハグなところも好きだった。
メンバーに、晴人はオフの日は家から出ないって散々いじられて、「誘ってくれないからじゃん」って拗ねてたハルくん。その割に芸人さんを観に劇場には足繁く通ってたり(今は流石にないだろうけど、何年か前はほんとに普通にいたっていうからすごい)、声をかけられたら日帰りで北海道まで行ったり、結構めちゃくちゃで。
ハルくんのちょっと人付き合いが不器用なエピ、いくらでも出てくる。前に「for YOU!!!!!」で子役の子と一緒になったときはずっと敬語だったよね。わたしも正直小さい子の扱いってよくわかんない方だから、なんか見てて、ああ…ってなっちゃったけど。
でも、そうなんだけど、ハルくんってずっと諦めないんだ。子役の子に対してだって、話しかけないって選択肢はとらないんだよね。敬語でも、ぎこちなくても、相手を気にかけて、相手を楽しませたくて、自分から喋りかけてく。わたしには、そういうところが足りてないから、当たり前みたいにそうできるハルくんが、すごいなってずっと思ってた。
ハルくんは、いつもどこか、自分なんてって思ってるみたいで、でもだからこそ、頑張らなきゃって自分を奮い立たせてるみたいだった。
ダンスも、歌も、もっと得意なメンバーはいるし、いちばんにはなれないって思ってるみたいで、でもずっと努力してるのは、いろんなビハインドとか、ハルくんのブログとかを見たらすぐにわかることで。
ダンスの覚えがよくないって、ライブのMCとかでもよくいじられてて、その度に困ったみたいに笑ってたよね。でもわたし、ハルくんのダンスが好きだった。楽曲の持つニュアンスを、歌詞が持つ意味を、その世界観を、丁寧にほどいていくみたいで、ハルくんのダンスを見て、ああそういうことだったんだ、って曲のことを理解する瞬間が、ほんとに好きだった。
ハルくんの歌も大好き。グループの中で歌って言ったらしろくん(白井智己くん)って、ハルくんも皆も言うけど、わたしはハルくんの、さらっとした質感の歌い方がほんとに好き。
初めて聴く曲で、歌割りがはっきりしてないものでも、あ、ここ好き、ってところは絶対ハルくんが歌ってた。2枚目のシングルのカップリング曲だし、最近はライブでもほとんどやらないけど、「tuning!」の歌い出しがハルくんで、ほんとに嬉しかったし、曲中にある「正解ばっかで飽きてきてねえ?/自分にだけの音を鳴らせよ」ってフレーズは、もうずっとわたしの中の道標みたいになってる。
どこでどうしたらよかったんだろうって、ここのところずっと考えてる。好きにならなければよかったのかな。そうしたらこんな、担降りなんてしなくてよかった?
でもそれだとたぶんわたしは、今ここにこうしていられなかった。わたしを形づくるのに、晴人担であることって、思ってたより大きかったんだ。ハルくんを好きであることで、わたしはわたしとして、ちゃんと立ってられた。
アイドルを好きなんですって言うと、そういう人がタイプなの?とかって返されることがあって、その度いや違うんですけど、って思う。付き合いたいとかそういうんじゃない。ただ好きなだけ。
でもその好きってめちゃくちゃおっきくて、どうしようもないくらいに重くって、多分普通に付き合いたいとかそういう好きっていう方が健全なんじゃないかなと思ったりもする。なんか、アイドルにいろいろ負わせすぎというか、いつだってきらきらしてて、失われないで、変わらずにあって、って。めちゃくちゃ勝手なこと言ってるよね。わかってる、わかってはいる、つもりなんだけど。
ハルくんを好きになったからこそできるようになったこと、いっぱいある。ハルくんがいるから頑張れて、ハルくんにちゃんと真正面から向き合えるだけの自分でいようって、胸を張れるように生きるんだって、本気で思ってた。
ここまで書いて、わたし、まだ全然ハルくんのこと好きなんだなって、改めて気がついた。担降りって、勝手なイメージだと、その人のことがどうしようもなく許せなくなるとか、その人じゃないもっと別の人をめちゃくちゃ好きになってしまうとか、そういうかんじなのかなって思ってたし、多分そっちの方がよかったんだろうけど、なんか全然上手くいかないな。
でも、ああ、そうか。
その人のことがどうしようもなく許せなくなるとか、その人じゃないもっと別の人をめちゃくちゃ好きになってしまうとか、って、結局のところわたしもそうなのかもしれない。
好きなのは、ハルくんで、それは確かなんだけど、でも、多分わたしの好きなハルくんって、今ここにはもういないんだ。
ハルくんが初めて主演した映画、「blues」。あれでハルくんのことを知ったって人も周りに多かったし、多分あの映画がきっかけで、今の、演技班って言われるハルくんに繋がってるとも思う。
「blues」で演じた真島慎司は、等身大で、青くさくって、格好つかないところも普通にある男の子で、でもある人のことをとても大事に思ってて、好きって気持ちをどうしても諦めきれなくて。そんな彼が、足掻いて、走って、ぐちゃぐちゃになりながら、自分の気持ちを届けようとする。
真島は、わたしの知ってるハルくんとは違う人間だけど、でもちょっとした視線のやり方とか、雰囲気はハルくんで、あと、絶対に忘れられない台詞がひとつあって、「たったひとりの特別になりたかった」っていう、本当にただの一言なんだけど、初めて聞いたときに、どうしようもなくハルくんだって思った。
そう、「blues」は、真島慎司は、真島を演じるハルくんは、すごくよかった。自担の主演映画だからってだけじゃなくて、普通に、話として好きだと思えたことが嬉しかったし、上映終了までひたすら映画館に通った。手持ちのムビチケを周りに配って勧めたりもした。
「blues」の少し後に、事務所の外の作品にハルくんが出たことがあった。「黒白」っていう舞台。海外古典が原案の、ちょっととっつきにくくも感じる題材で、ただ作演出が元々わたしの好きだった劇団ってこともあって、チケットを取って観に行った。
その舞台は、「黒白」は、すごく、すごくよかった。「blues」の方がとにかく大きく取り上げられてたから、あんまり「黒白」について言われることがなかった気がする(その当時の雑誌とかでもあんまり見なかった)けど、わたしは「黒白」のハルくんが、めちゃくちゃに好きだった。
それは多分、「キズナ」で、感情をかなぐり捨てたみたいな顔の男を演じていたハルくんと、どこか重なっていたからなんだと思う。
ハルくんに初めて出会ったときのハルくん。
わたし、この人のことが好きなんだって思ったときの、ハルくん。
気づいたらどこか遠くに行ってしまいそうな、誰からも手が届かないような、掴みきれずにすり抜けていってしまいそうな、危うさのある目をしたハルくん。
ハルくんが、ハルくんじゃなくなって、まったく知らない他の誰かになって、でもふっと、そこから戻ってくる。何てことなかったみたいに。その、一瞬のハルくん。
「blues」、そして「黒白」の後から、ハルくんには演技のお仕事が続くようになった。映画も、ドラマも、こんなに?ってくらい、ほんとによくハルくんが出るようになって、最初はわたしも嬉しかった。ハルくんが、ハルくんのお芝居が好きだから、ハルくんの演じるものを観られるのって、何でも幸せだって思ってた。
でも、気がついたら、ハルくんは恋愛ものによく出るようになっていて、演じる役は、ヒロインの相手役とかで、きらきらして、いかにも格好いいタイプが多かった。
アイドルだけど演技もできる、みたいなかんじで、雑誌にもよく取り上げてもらえてるし、ドラマや映画の番宣でよくTVにも出るようになった。今なら多分、お茶の間の人にも「なんかよくドラマで見る子」みたいには覚えてもらえてると思う(会社の人の反応とかが正にそんなかんじだ)。
そう、だから、何の問題もないんだと思う。ハルくんも、for:tuneの皆も、グループをもっと大きくしたいねって言ってて、それにはグループや個人の認知度をもっともっと高めなきゃって、ずっと思ってて。演技の方面で活躍して、そこからグループに興味を持ってくれる人を増やせるなら、すごくいいことなんだと思う。
でも、観れば観るだけ、どうしようもなく、わたしはわたしの気持ちが沈んでいくのに気づかざるを得なかった。ほんとなら、自担の、それも大好きな演技のお仕事なんて、めちゃくちゃ喜んだっていいはずなのに。
今やってる連ドラにもハルくんは出ていて、でも、わたしはもう、リアタイも録画もしなくなってしまった。ごめんね。ごめんなさい。誰にともなく思うけど、謝るくらいならちゃんと観なよって自分でも感じるけど、でも。
ハルくんの出るドラマや映画が、どうしても好きになれなかった。
いかにもきらきらした役じゃなくて、もっと、「黒白」のときみたいな、「キズナ」のときみたいな、ぐらぐらして、不安定で、でもどうしようもなく惹かれてしまうような、そんなハルくんが見ていたかった。
ドラマを追えなくなった、……違うな、追わなくなったときに、はっきりと、ああもうだめなんだって気がついた。
わたしが見てるのは、多分もう、今ここのハルくんじゃない。皆から求められてる、きらきらしたハルくんじゃなくて、もっと昔の、ぐちゃぐちゃで荒削りで不安定で、でもどうしようもなく魅力的な、あのハルくんを、ずっと探している。
今、ハルくんを好きな人って、多分「blues」とか、その後の連ドラや映画からのファンが多くなってて、本当はそれで充分なんだと思う。勿論前からのファンだって、ずっとずっと変わらずハルくんを好きな人もいるだろう。
わたし、わたしが、だめになっちゃっただけで、ハルくんを、ハルくんのまま、好きって思えなくなっただけで。
ハルくんを好きなのは変わらないはずなのに、でも、わたしの好きなハルくんの姿が、どんどん見えにくくなっていく。
こんなに長く書いたところで結局は、懐古厨になりたくないから離れます、ってただそれだけの話だ。
でも、多分、わたしにとってはこうやって書くことが、ハルくんを好きでいたことを残しておくことが、どうしようもなく必要だった。
ハルくんを好きでいたことはひとつも後悔してない。先にも書いたけど、ハルくんを好きでいたからこそわたしとして立って来れたって、ほんとに思ってて。今も、これからもきっと、「tuning!」を聴けばハルくんのパートで嬉しくなる。そういう自分でよかったと思う。
ハルくん。佐々木晴人くん。
わたしはもう晴人担とは名乗れないけど、でもどうか、あなたがこれからもできるだけ長くアイドルでいてくれたらって、強く強く願ってます。
それで、あのとき、「キズナ」の最後、演じた役から自分に戻ってきた瞬間に、「めちゃくちゃ楽しかった」って言ったときみたいな、くしゃくしゃの笑顔で、ずっとずっと笑っていてね。
以下、遊佐さんからいただいたアイドルの設定です!
佐々木晴人(26)
・メンカラ青
・20歳でデビュー
・大卒
・23歳のとき映画初主演(恋愛もの)
・そこからグループの中では演技班
・ダンスに苦手意識がある
・歌が上手い
・バラエティを見るのは好きだがテロップ職人にはなれない
・芸人にも詳しい
・20歳頃は劇場にも通っていた(今は多忙で難しい)
・人見知り
・明るくなりたくて芸能界を志した
・根暗
・休みの日は家から出ないけど誘われたらすぐに出るフッ軽さはある
・メンバーに晴人が家から出ない話をされると、「誘ってくれないから!」と言う
・子どもの扱いがわからず、冠バラエティで子役と共演した際終始敬語だった
・年上の俳優さんと仲がいい
グループ
・5人組
・平均年齢26歳
・目標はドームツアー
・明確なセンターはいない
・冠バラエティが一本ある(関東ローカル)
その他
・サバ番出身なのか、ジュニア制度みたいなものがあるのかはお任せ



























