scrap

短歌と感想ほかまとめ

log:202203 短歌

0301 短歌桜(3首目のみ新)
さみしいとおなかがへったを間違えてぬるいごはんを食べながら泣く
くたびれた腕で支えた花束へLEDの真白いひかり
欄干を飛び越えるにはあまりにも日向に置いた右手がぬくい



0313
泣きたくて泣いてるわけじゃないときのわたしは穴があいてるうつわ

書いてあるとおりに作るそれ以上よくも悪くもならないケーキ
すり切りの余分とされて落とされる側にばっかり立ち続けてる



0318
あったかくなったと笑ってほしくって日向の量を増やしておいた
肌寒い、くらいで済んだ夕暮れにひさしぶりって挨拶をする
うまれたての春は加減を知らなくてわたしの背中を強く押し出す



0328
干したてのタオルケットにくるまって眠ってしまう日向をあげる
おまじないかけたらきみを傷つけるものがきれいに消えますように