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短歌と感想ほかまとめ

2024年 個人発行物ログ

2024年に発行したネットプリントなどのまとめ。
記録として画像/PDF版を公開します。
発表時期の新しいものが上部にきています。



20240413 ネットプリント「生活」

上期と下期それぞれ1回ずつは何らかのネットプリントを発行したい、という目標があります。とはいえ、その内容は都度検討というか、はっきり言ってしまえば特別何か計画的に考えてやっているわけではありません。
この上期のネットプリントも、本来はあと1~2ヶ月後くらいに何か出したいな、くらいに考えていたので、前々から計画していたものではなく……。
下記の短歌を詠んだことから、ネットプリント全体の構想が浮かび、数日で一気に完成させました。基本的に勢いで生きすぎ。

30秒分の1秒だけだってきみでひたひた満ちる水曜

「WE ARE!」のプロモーションとして、X(旧Twitter)にアップされた短い動画に映る、SUPER EIGHT 丸山隆平さんを観たところから詠みました。


この短歌を詠んだときは、新生活の疲れなどでへろへろになっており、短歌もあまり浮かばない周期にいました。そのため全体的に言葉の並びがぎこちなく、もう少し手を入れられそうだな……と考えるうち、「~水曜」というように各曜日ごと短歌をつくったら楽しいかも、と思いつきました。
水曜の短歌も、自分に実際にあったことから詠んでいるので、他の曜日もそれは同じにしています。短歌にする上で多少の調整はかけていますが、基本的には生の感覚から詠んだつもり(=全体にあんまり元気がない)。

生活するのって、当たり前のようで難しい。私自身この春から新しい職場で働いていることや、フォロワーさんにも新社会人になられる方が複数いらっしゃることもあり、何か新生活の……支えというのはおおげさでも、そばに置いてもらえるようなものができたらいいなあと思っていました。
実際にお手に取ってくださった方々からも、この曜日の短歌が好きだった、というようなお声をいただけたり、サイズとしても手元に置いておきやすかった、というように言っていただけたので、本当にありがたかったですし、嬉しかったです。

レイアウトについては、はじめてL判サイズのネットプリントに挑戦。ポストカードよりひと回り程度小さなサイズ感で、個人的にはかなり気に入るデザインになりました。また、印刷代が比較的安価なことと、プリントされたものが写真取出し口から落ちてくるかんじも好きなポイントでした。
写真は、2023年春にフィルムカメラで撮ったミモザ。実は(?)個人歌集に収録しようと思っていた1枚でした。ただ、歌集に収録するには色味などが向かず諦め……。どこかで使いたいと思っていたので、「生活」にしっくりくるものになってよかったなあと思っています。



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20240323 ZINE「scrap 2021-2023」

2021年〜2023年に作った短歌・アイドル短歌をまとめた個人歌集。通販のみで頒布しました。

収録首数は約100首、すべて既発表のもの。短歌・アイドル短歌を区別せず、織り交ぜて並べました。
15の連作を収録しましたが、発表時のかたちのままのものもあれば、新たな連作として編み直したものもあります(たとえば「九月」「永遠」などは発表時のかたちのままです)。

新たな連作として編んでいくことには、いわゆる正解のようなものはありません。そのため、ただひたすら自分のなかの感覚と向き合ってああでもないこうでもないと試行錯誤していました。途中なんだかよくわからなくなりながらも、納得のいくかたちに収めることができて本当によかったです。

また、同時期に撮影したフィルム写真10点もあわせて収録しました。これも、短歌の雰囲気に合うものを選ぶのが難しくも楽しかった。
使用したカメラは写ルンですKodak、Lomoapparatなどいろいろでした。後述の通り本文単色カラーとしたため、色味が合わず収録を見送った写真もあります。そのあたり、紙媒体だからこその経験で面白かった。

印刷はオレンジ工房.com様。表紙は特色ゴールド、本文は単色カラー(サックスブルー)での印刷。本文用紙はタブロ、遊び紙は新星物語。
どんな仕上がりになるかどきどきしていたのですが、かわいらしく出来上がって本当にうれしかった。