0508
恐れなどひとつも消せやしないまま膝を立たせた 日の光さす
… 2021年 音楽のすゝめ
落ちてった先には底があることを今は救いと呼ばせてほしい
… 2022年 最下層で
花びらとくもりを見間違えたって春はおそらくぼくを責めない
… 2023年 やえ
0509
今日だけは誰も何にも怒んない好きなとこから食べてくケーキ
しょうもないことして延々喋ってたあたりをいつか思い出すだろう
0510
できるだけいろんな首を掴みたいそんでお前に嫌がられたい
剥ぐベール、めでたしせいちょうみちみてるマリアになんてさせてたまるか
ぼくだけの痣をくれるとおもってたなんて随分都合がいいね
0512
スカートの裾をつまんで丁寧に腰かけてみる気に入りの椅子
どきどきを抱きしめている乗り慣れたバスのいちばん前の座席で
0523
ばかなふりしたって怒んなかったのに きみは隣で深く眠った
恋人になれないでいる僕らでも互いの指は深く絡まる
この橋を渡りきったらさよならもちゃんと言うから今は許して
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おしまいへ行こって多分ほんとにはそんな明るい声で言わない