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短歌と感想ほかまとめ

log:201902 短歌

必要とされたいなんて幻想を後生大事に抱えているな

自分だけ愛されたいと思ってるずるい自分を知っているのに

特別と言ってほしくてたまらない/お前ごときがいて何になる

ぺちゃんこになっても息は続いててそれがいいかはわからないけど

‪欲しがってみせることすら恥ずかしく変わらず膝に置かれた拳‬

(さみしいと言えればここにいなかった)吹きっさらしのホームで気付く

きらきらと目を焼く光疎ましく見ないふりして電源を切る

真昼間のプールみたいに重たくてねむたい夢を見ている羊

いつの日かここを出てきて遊ぶ日もあると信じて熊は寝床へ

犬は犬猫は猫なり生きていて自分ひとりが何にもなれない