0701 お題:透明と不透明
ほの白い求肥のなかの自意識をそうとは知らず潰してしまう
万年の雪を見ている水底で繰り返されるぬるい幸福
いつまでもうずくまってろ 渦中にはいない自分を呪ったらいい
0717
頭から丸呑みにしたかなしみは小骨を多くからだに含む
救済とたやすく口に乗せながら刺さった棘を針で抉った
0723
鉄塔は積乱雲を遮って最大規模の五線譜を引く
夕立がやってくるとき鼻先をかすめていった終わりのにおい
0728
心臓はすぐに止まった 凄惨な通知は開きもせずそこにある
運転を見合わせていますふさわしい場所があるならとうに行ってる
炎天の路上で立ち尽くしている願い続けるのっていつまで